おじいちゃんが会いに来た
うちのおじいちゃんは、人一倍頑固でした。
入院した事があるのですが、自分で点滴の針を引っこ抜いて脱走しました。
それから、いつも宇宙の話をしていました。
それから「ゆかは町長の息子と結婚せな」と言ってました。
(町長の息子は即婚者なのに)
それはおじいちゃんの88歳の誕生日の次の日、暖かな2月の日の事です。
私がいつものように仕事をしていると、1本の電話が。
「平せさん、おじいさんが危篤です。」
私はドキッとなって職場から駅まで走りました。
そして息を切らしてホームに着きました。
誰もいないホームは眩しく、穏やかな風が吹いています。
その時です。
線路を挟んで向こう側のホームに、何とおじいちゃんが立っていたのです!
「おじいちゃん!」
しかし目をこらしてみると、そこには誰もいませんでした。
後から分かった事ですが、おじいちゃんはちょうどその時間に亡くなってい
ました。私が見たおじいちゃんは、気のせいか幻だったのかもしれません。
でも私はこう思いたいのです。
「おじいちゃんが会いにきた」
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